友人の塗装職人である
翼クンに誘われて一軒のお店に行ってきたよ
彼は絵を描き
シルバー作品も作り
革作品にも挑戦する多彩な感覚の持ち主
彼はそのお店の外壁を塗り直していた
ウインドウから外を眺めているのは
アンドロイドみたいな人物大のロボット
実に繊細で不思議な部材で出来ていて
外に出て行くことの出来ないもどかしさと
寂しさが漂っているんだ
ホラ見て
この手と指
お店のオーナーである加藤さんとは初対面
迎えてくれた少年のような笑顔に誘われて
握手をした
その手のひらの柔らかいのに驚いたんだ
このお店にあるのはほとんど彼の作品
鉄や廃材を利用して作られたオブジェは
素材を感じさせない夢や優しさやユーモアを感じるんだ
そして このロボットとも初対面
思わず握手したくなったよ
このロボット
顔立ちはりりしく美しいから
スタイルの良いベッピンさんだよ
頭の構造や配線具合を見てみると
単細胞のボクと違って
何だか頭も良さそうだね
博物館でもギャラリーでも
カフェでも雑貨屋さんでも
無いんだよ
このお店の中には
素敵なオブジェがいたるところに配置されていて
飽きることがない
しかも
時々 オブジェの展示は変わっているという
お客様はいたんだけれど
その合間をぬって撮影させてもらった
撮影しながら
いろんな作品の表情に
感心してため息ばかりついていたら
オーナーである加藤さんから
2階も見るかい? と
誘われたんだ
始めてきたのに
上がり込んで良いのかなぁ・・・
なんて思わなかったけれど
探検したくなって2階に上がっていったよ
ナニ?
ここは武器庫
この空間はスタッフが休憩したり
加藤さんが仕事の合間にくつろぐ場所
オイラもいろんな武器を持っているので
嬉しくなっちゃった
2階を案内してくれたスタッフの一人
しぐさや話し方がとても可愛くて・・・
しまった
名前を聞くのを忘れちまったぜ
ところで
このお店はナニ屋さんだと思うかい?
店内全体の写真を撮り忘れちゃったけれどね
分かった人
手をあげてね
いま作っている革細工が落ち着いたら
作ってみたいと思っていた次の課題が
決まってきたよ
このお店のスタッフが使っている
道具類を入れておくシザーケース
プロが使う本物を見せてもらった
無骨で頑丈そう
オイラが作れば
きっと優しい顔をしたシザーケースになるだろうな
でもプロフェッショナルなスタッフに
認めてもらえるか
試作品を作ってみようっと
って言うんだよ
教えたくなかったけどね