何年も前のことだ。
ウイスキーのテレビCMで
このへっぽこ先生がよく登場していた。
季刊「銀花」という手仕事や自然の事を取り上げている
雑誌でも特集を組まれていた。
棟方志功に版画の道を選ばせたという
川上澄生という版画家に今また興味が沸いてきて
三冊しか持っていない画集を毎日眺めている。
「初夏の風」
かぜ と なりたや
はつなつ の かぜ と なりたや
かのひと の まへに はだかり
かのひと の うしろより ふく
はつなつ の はつなつ の
かぜ と なりたや
記憶のかなたにあった川上澄生を思い出したのか・・・
それはね
先日「クリエイターズ・マーケット」で知り合った
素敵な消しゴムはんこの作家に出会ったから
彼女の作品にかける想いや
その彼女のまわりにいる素敵な連中を好きになったから
そしてそして、その作家は消しゴムはんこで「五行歌」も彫っている。
友人の紹介で五行歌の主宰者である草壁焔太先生を
訪ねた。
バブルが崩壊し、個人的な問題も抱えていた当時
草壁先生といろんな話をした。
先生は五行歌を作ることを勧めてくれた。
心のうちを五行にまとめること。
無駄な虚飾をはぎ取り
見栄や体裁を繕うことを捨て
世間体や自分への評価も気にしない
まるでタイ人と話しているような
優しい言葉が身にしみてきた。
失意にあったボクは歌い出した
一日に50もの五行歌を生み出していた
その内の何点かの習作を草壁先生は取り上げてくれた。
吐露すること、誰かがボクのことを見ていてくれること
救われる思いだった
いま又、新しい作家達と知り合い
いま又、新しい試みで自分を表現出来るかも知れないと
思い始めている。
1 件のコメント:
YU-さんの
積み重ねてこられた
感性の
扉叩けたようで嬉しい♪
最近、五七五七七のリズムが染み付いてしまっています(笑)
川上澄生氏の作品、私も好きになりそうです。
ノスタルジックで異国の香りがして、
ちょっとの和を感じて。
作品集、楽しみです。
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